株式会社大地創業30周年記念 特別対談 「過去、そして未来を想う。」

米作りの農業からスタートし、2018年創業30周年を迎えた株式会社大地。上下水道工事・設計施工会社、その後、飲食業界に参入。現在はインバウンド、旅行、旅館事業を展開。時代を読み、柔軟に変化してきた背景には何があるのか。大地を創り上げるこのお三方にお話しを聞いてきました。永久保存版!

Interview01

どのようなお気持ちで30周年を迎えられましたか。思い出に残るエピソードを教えてください。

神田

ない・・・(笑)。

大門

まずね〜僕もない・・・。振りかえるとするなら自分自身がどんな人生を歩んできたかを考えるようになった。恵まれた人生を歩んでこれた。皆のおかげで楽しい人生になってる。一番楽しかったのは飲食店を始めた最初の5年間が一番楽しかった。この5年間はめちゃくちゃ長かった〜(笑)。充実を越えるとこんな長いものかと。普通の1年が3倍にも感じた。新しい事を吸収するのと充実してたのと不安もあったが、一生懸命何かに打ちこんだ5年間だったから楽しかったんやろうなと。部活が、苦しさや楽しさを仲間と分かち合い、共に成し遂げるという楽しさと同じように、その楽しさが今でもうちの会社の根底にある。『楽しさ』『成長・やりがい』『給料』これを大切にしている会社やしね。飲食事業1号店の、牛角西院店は、神田君が来るまでは、店長不在でパートナー(アルバイト以下PA)だけの店だった。僕はオーナー店長で牛角の制服も休憩室に置いてあったよ・・・(笑)

司会

えー!(笑)社長が現場に・・・。神田さんが来る前から店はあったんですね。社員候補のアルバイト入社で、神田さんはすぐに馴染めたんですか?

神田

馴染めるわけないよ!(笑)一番何もできないし、信頼関係なんてすぐできないしね。PAも社員候補のアルバイトが来たでと言われても受け入れられへんやん?でも、大学4回生の3月に内定を断り、人生で初めて危機感を持って自分に矢印向けた。この仕事を本気で、何があっても誰かのせいにせずにやれるところまでやろう、と決めて入社したので、自分自身も変われたし、店舗も変わった。

大門

最初の5年間で経営とはどういう事かを現場に通い学んだ。大変充実した日々でした。大変でした(笑)。

神田

俺もまちゃ(松村)も体育会系なので、スポーツで学んだ事を経営に活かしたらうまくいったね。チームビルディングを大切にする事とか。現場の朝礼は野球やサッカーの試合前の円陣と一緒やね。

司会

松村さんが入社したきっかけはなんだったのですか?

松村

大地の4号店目、土間土間梅田東通り店のオープニングアルバイトとして入ったのが最初。そこで社長にチャンスを与えてもらえて、独自業態の出店や開発の仕事を大学生時代にさせてもらいました。迷うのは好きじゃないし、そのまま社員として進むことを決めた。迷ってる間に時間は過ぎるから。PAも迷うならまずうちの会社に入って、力つけてから更に迷ってほしいね。野球と同じ。打ててたら悩まないし、打てないから悩む。そういう環境を与えてくれるとこに身を置いた方がいいと思う。

神田

まちゃが凄いのは、大学の授業中にレシピ作ったり、30歳上の業者さんと大学生の頃から普通に取引きの話してたからね。大学生の時から、大地のオリジナル業態開発のTOP。この頃からPAには何でも任していこうという環境はあったね。

大門

罠にはめたね(笑)。2人は想像以上の成果をだしてくれてる。

Interview02

大地におけるお三方の役割はどのようにお考えですか。

大門

2人がひとつと考えてるし、2人に任せておけば良いと思ってる。それが9割くらいで、後の1割を担っている感じかな。あと僕は社員に甘いよね。2人に叱られる(笑)。でも、社員は子供やと思ってるからどんな事があっても子供を見捨てる事はできないのと同じ。そこは親のようでいたいと思ってる。

神田

社長は客観的に見ても社員を大切に思う人だし、それは社員にも伝わってると思うね。役員としては社長がどう考え、どうしてほしいかは考えますが、僕にとっては『相談役』『投資家』です(笑)。いい意味でそうでないといけないとも思ってます。

全員

(笑)

神田

まちゃは未来を創っていくパートナーですね。それぞれが役割をしっかり持ち、ストロングポイントを活かした経営が必要だとおもってるので幹部には権限をしっかり持ってもらうことにしてます。

大門

2人は僕の気持ちを分かってくれてるし、尊重してくれてるのがすごくわかる。投資家やのに意見きいてくれてるし(笑)。向いてる方向は一緒なので安心して任せられる。

松村

僕は考えたことないけど・・。神田さんは上司としても、人としても尊敬できる所いっぱいあるし、社長はいつも温かく見守っていて下さるのが嬉しいです。まだまだ34歳。これからが自分がやらないといけない時期だと思います。

Interview03

独立していく社員へのアドバイスをお願いします。

大門

統計的に見ても10年続く企業は多くない。グループ全体として成長していけばいいわけであって、躓いたときにアドバイスできる存在でいたい。

神田

他の企業の独立システムとの違いは、独立後も資金の関係無くても強い信頼関係で繋がれてる。そこが大地の強さだと思う。独立者から学ぶことも多い。

松村

彼らは経営者として、いつも凄く考えてるから、成長スピードも速いし、話してるだけで発想も膨らむ。良いヒントをもらえる存在やね。

Interview04

今後の大地グループが注力していくことは何ですか。

大門

二人が決めていけばいいと思っている。

神田

まず一番は、大地をもっと魅力的な会社にする事。その為には『日本一アルバイトが輝き成長する会社』にする事。行動として示し続けているのは9年間社員採用費0円で外部媒体での採用をせずに、PAが社員になってくれる会社である事。この我々の強みを更に高めていく。それが魅力的な会社に繋がると思ってる。人に困らず、且つ、成長することで飲食業の人不足の解決手法を世の中に発信していきたい。事業内容は『業態作り』×『人作り』でプロの料理人のいない会社やけど、皆で高みを目指して店や業態を育てていくことで、会社の成長を高めていきたい。素人でもここまでできると、アルバイトでもここまでできるという事を証明しながら、たくさんのワクワクを信頼する社員、PAと創っていきたい。

松村

常にワクワクする事をやり続けていくことが社員の幸せに繋がると思う。ほっといてもお客様に来ていただける業態作りを考えてます。

Interview05

社員に期待する事、社員へのメッセージをお願いします。

大門

自ら行動して、成長していってほしい。挑戦しないと成長できない。3割打つにはバッターボックスに立たないと成果もでない。ちゃんと考えて、バッターボックスに立つ回数を増やしてほしいね。

神田

今の目の前の事を一生懸命する事以外に、夢を獲得できる事は無いんで目標もって行動してほしい。一生懸命取り組んでいたら、周りはほっとかないし、会社は必ず新しいチャンスを与えてくれるので、そこで更に成長できると思う。昔が良かったなんて思ってない。常に今が一番良いと思える会社や店舗にしていきたい。あとアルバイトから社員になってるメンバーばかりなので、他社との比較ができ無いのは仕方ないんやけど、皆の環境が恵まれた環境であるという事を実感してほしい。感謝しながら共に成長していきたいね。俺達の時代は始まった!!

Profile

  • 大門忠博

    株式会社大地 代表取締役 大門忠博

    おおかど・ただひろ1953年滋賀県生まれ。24歳の時に独立する。常に10年後を先読みし事業を手掛ける。上下水道工事や設計事業から飲食業に転換した稀にみる柔軟さを持つ。大門の考えで海外進出としてベトナムに進出。中国では飲食業だけでなく繋がりを創り、その結果、現在では旅行業にも進出。旅行業取扱責任者の免許も自分でとり向上心は今なお強い。108歳まで楽しく生きることが目標。

  • 神田俊勝

    株式会社大地 取締役 神田俊勝

    かんだ・としかつ1979年滋賀県生まれ。実家は『神田食堂』。2001年大地グループが運営する1号店の牛角西院店にアルバイトとして入りその後飲食事業の第1号社員として株式会社大地に入社。店舗管理・社員育成を行いながらオリジナル業態の企画・出店を手掛ける。また「カンテラ」という人材育成の仕組みづくりを構築し、日本一アルバイトが輝き成長する会社を目指し活動中。

  • 松村匡章

    株式会社インターナショナルサポート 代表取締役 松村匡章

    まつむら・まさあき1983年兵庫県生まれ。実家は美容室。高校時代は『宇都宮学園』で甲子園球児。プロ野球を断念し大学生の頃に大地の飲食4号店である土間土間梅田東通り店のオープニングアルバイトとして入社。『炭火とワイン』など大地のオリジナル業態全てを開発し、店舗運営・管理も行い若手社員の指導も手掛ける。松村なくしてオリジナル業態の成長と成功はない。